セラミック基板に銅を直接接合して製造するDCB基板は、当社の基幹技術の一つとして30年以上もの間、市場に製品をお届けしています。高い絶縁性と放熱性に対する取引先からの評価は高く、深い信頼関係を育んでまいりました。
そんな安定した市場が、にわかに賑わいを見せはじめたのは数年前のこと。風力発電や電気自動車など、これからの日本を支える業種から、当社の製品が注目され始めたのです。
当社が現在製造しているDCB基板は、さらに高いレベルの性能を実現するために、素材の開発から行いました。従来のセラミックスに使われるアルミナにジルコニアを加えた「ZDA(特許取得)」と呼ばれる高強度のセラミックスの開発に成功。従来品より強度が強いため、セラミックの基板部を薄くすることができました。これにより熱抵抗が減り、その結果高い放熱効果を実現できたのです。このノウハウをさらに推し進めた「新ZDA(特許取得)」の開発にも成功しました。この新製品はヨーロッパで開発されたハイブリッドカーにも採用され、その評価は日々高まっています。


山口本社、設計室の様子
当社のDCB基板は、国内はもとより、広く海外からの注目が集まっています。原材料の開発から最終製品まで、一貫して自社内で行うという私たちのものづくりが、海外からも認められた結果であると自負しています。
このようなワールドワイドなニーズにお応えするために、マレーシア工場での生産もスタートしました。これからも、30年以上の実績というアドバンテージに決して甘えることなく、常にニーズに先駆けた開発を心がけ、世界が驚く新製品をお届けしてまいります。
2016年11月には、自動車メーカーの品質マネジメントシステム規格であるISO/TS16949を取得。今後は一層の増大が見込まれる車載分野からの期待にも積極的に応えてまいります。
セラミック基板やDCB基板は、すべて社内で一環生産されています。息の長いこれらの製品は、品質はもちろん、安定した供給体制も当社の責任の一つであると考えるからです。
また、お客様のニーズに徹底的に応えるため、原材料の開発からDCB設計まで、トータルにサポートする体制も整えています。さらに、マレーシア工場の活用によってコスト削減のご要望にお応えするとともに、東南アジアに生産拠点を持つお客様に対して直接納入を実現し、リードタイムの短縮も図っています。今後も全社員が一丸となり、御社の課題解決をサポートしてまいりますので、どうぞお気軽にご相談ください。